
いつもながら今更なのだが、 Last.fm が面白い。 音楽系の SNS あるいはソーシャル音楽リストとでも言えるようなサービスだ。 iTunes なり Windows Media Player なりで 聴いた楽曲のデータをサーバに送ることによって、
上記の 1、2 については、ユーザ登録して、iTunes や Windows Media Player で聴いた曲データをサーバに配信するプログラムをインストールするだけでよい。 自分の聴いた曲については、各個人のページ (私のページ) で確認したり、 そのランキングを blog などに貼り付けたりもできる。 さまざまなミュージシャンのページを見ると、どの曲がどれだけ聴かれ ているのかなんてランキングが見れたり、関連ミュージシャンを教えてくれたりす る。
また、3 については Last.fm 専用のプレーヤーをインストールすることで利用 できるようになる。自分専用のストリーミングを利用するには月 350 円かかるが、 音楽の嗜好の似ている他のユーザのストリーミングや、 特定のアーティストやジャンルの関連曲のストリーミングは無料で聴ける。 これだけでも十分楽しめる。
上記の 1、2 に相当するサービスは、日本国内では mixi プレミアムで同種のサービス (リンク先は mixi ユーザのみ閲覧可) が始まっているが、 英語を苦にしない洋楽ファンならユーザの絶対数から して Last.fm の方が楽しめるのではないだろうか。 Albert Plá なんてご存じだろうか? (いやかなりのお勧めなのだけど。) この記事を書いている時点で Last.fm には彼のリスナーが 610 人いる。 (The Beatles だと 305,541 人、 はっぴいえんどだと 7,943 人もいる。) まぁ、日本においてマイナーな (海外) ミュージシャンでも、 現地はもちろん世界規模なら相当にリスナーはいるわけだ。 この Last.fm は、まもなく excite と共同で日 本語でもサービスを始めるらしいが、こういう 資産をうまく生かせるようなサービスになってくれると嬉しい。 この種のサービスは母体となるユーザの質というより量にかかっているのだから。
そして、上記 3 の自分好みのストリーミング放送が利用できることは、 今のところ Last.fm の大きなアドバンテージである。 安価になった記憶媒体をふんだんに使う iPod (あるいは PC) は、作品毎に媒 体を入れ替える従来のプレイヤーに取って替りつつあるが、 この Last.fm とか Pandora、YouTube なんかを考えると、 それでも第 2 世代というよりは第 1.5 世代という感じがしてしまう。 そして、Last.fm や Pandora がポータブルに常時利用できるようになるのも、 そう遠いことではないだろう。 そうなるとクライアントソフトウェアは、ブラウザ + フラッシュとかになるのかもしれない。
時間帯によっては反応が遅くなることもあるようだが、 ともあれ音楽好きの方なら結構楽しめるはず。お暇なときにどうぞ。 私はじきに有料サービスも利用してみようと思っている。 なお、より詳しい情報については、以下のページが参考になる。
ちなみに、この Last.fm は Unix ユーザにも優しい。 Last.fm 専用プレーヤーは、GPL なフリーソフトウェアだ。 例えば Debian なら apt-get install lastfm で利用できる。 もちろん、公開されているソースからコンパイルすることもできる。 ただこのプレーヤーは今のところ esound には対応していないので、 場合によっては esdctl off しておく必要がある。
また、曲データの送信機能については、 Rhythmbox や Banshee といったメジャーなプレーヤーなら その機能がビルトインあるいはプラグインで利用できるようになっている。 もちろん API も公開されている。 ただ、Rhythmbox の現行の Debian パッケージは、この曲データの送信機能がちゃ んと動作しないようだ。私はとりあえず rbscrobbler を拾ってきて利用している。
こういうこと mixi には期待はできまい。なんでだろう。 ユーザ数やその分布、開発者の趣味によるのだろうか。
2006/06/05 (Mon) 20:39 | タグ: music | 固定リンク
ずいぶん時間が空いてしまったけど、 少し時間に余裕ができたのでまた Miles Davis を聴き始めようと思い立つ。 次は John Coltrane、Red Garland、Paul Chambers、 Philly Joe Jones を率いたかのレギュラー・クインテットものだ。 このクインテットによる録音は、 いろいろな事情からいくつかのアルバムにばらばらに収録されているので、 まずは分かる範囲でまとめてみた。
| 1955年10月27日 | CBS で 2 曲 | 'Round About Midnight x1 |
| 1955年11月16日 | Prestige で 6 曲 | New Miles Davis Quintet x6 |
| 1956年5月11日 | Prestige で 13 曲 | Relaxin' x2, Workin' x6, Steamin' x5 |
| 1956年6月5日 | CBS で 3 曲 | 'Round About Midnight x3 |
| 1956年9月10日 | CBS で 3 曲 | 'Round About Midnight x2 |
| 1956年10月26日 | Prestige で 12 曲 | Cookin' x4, Relaxin' x3, Workin' x1, Steamin' x1 |
1956年5月11日、1956年10月26日の二日間がいわゆるマラソンセッション。 CBS に移籍したい Miles が、Prestige との間に残っているアルバム4枚分の 契約をこなすために怒涛の録音を行なった。 二日間で 25 曲の録音をしている。 これが収録されたのが Cookin'、Relaxin'、Workin'、Steamin' のいわゆる ING 四部作。 一方 CBS 第一作の 'Round About Midnight の録音には、約一年の間に三日間も使っている。 しかし、いずれも名作なのは面白い。 このころの Miles は 30歳前後。若いねぇ。 なお、ややこしいことにそれぞれのアルバムのリリースには、 商業上の理由からずいぶん長い時間がかかっている。
| 1956 年 | New Miles Davis Quintet |
| 1957 年 | Cookin' |
| 1957年3月 | 'Round About Midnight |
| 1958年3月 | Relaxin' |
| 1960年2月 | Workin' |
| 1961年9月 | Steamin' |
このうち手元にあるのは Cookin'、'Round About Midnight、Relaxin' だけど、 まぁ録音の古い順だと Relaxin' からかな。 ……とか書きながら、Relaxin' の A 面を聴いている。はぁっ、寒い。
また、そんなことしている間にたまたま見つけたけど、 The Official Miles Davis Web Site では フュージョン時代の Miles の mp3 が聴ける。なぜか切ない。 また Miles Ahead: A Miles Davis Website では いろいろなアルバムのライナーノートが読めたりする。
2005/12/20 (Tue) 03:46 | タグ: music miles | 固定リンク
手持ちの CD から iPod に転送した約 4000 曲、約 300 時間分を、二年弱かけ てようやくすべて聞けた。音楽なしには生きていけないなんてことはもうないが、 聴ければ聴くし、楽しいものだ。 また、買ったはいいけどまったく聴けていなかった無駄 CD 群から、 何枚も素敵なブツを発掘できたのは iPod の楽曲管理のおかげ。 思いつくままあげても手持ちの CD から以下のようなものを発掘できた。
まぁ、無駄遣いしていたってことだが、その無駄を省くために、iPod という無 駄遣いをしたとも言える。一連の無駄使いに一区切りがついたところで、久しぶりに ディスクユニオンにでも行ってみたくなる。かつては月に 10 枚くらいは CD なり LP なりを買っていたのに、Kraftwerk の Tour de France 以来約二年間一枚も買っ ていないのだ。(と偉そげに言うことでもないが。)
いやいや、その前に iPod に転送さえしていない一部の CD とかほとんど聴け ずじまいの LP を聴くべきか。さて何枚くらいあるのだろう。音楽を聴くのが好き なのかレコードを買うのが好きなのか、それが問題だ。あとオーディオと いう問題もあったりして……、アンプ買い換えたいなぁ。
2005/12/11 (Sun) 23:02 | タグ: music ipod | 固定リンク
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A面は1954年12月24日のいわゆる喧嘩セッションから 表題曲を2テイク。B面は1954年6月29日のセッションから4曲、5テイク。 かつては愛聴していたので少し聴き厭きたところもあったけど、 久しぶりに聴くとまたよろしい。 巷で言われているように確かに捨て曲のない傑作アルバムだ。 敢えて選ぶならA面の Bags Groove (Take 1)、 B面の……、いや選べないなぁ。
表題曲 Bags Groove はマイルスの端正なトランペット、 ミルト・ジャクソンのグルービーなバイブはもちろん、 モンクの変なピアノが素晴らしい。 素敵に変というか変に素敵。 モンクのピアノソロに限って言えば Take 2 の方がいいかな。 流れに乗り、突然立ち止まり、そして翻る。 零戦の木の葉落としか。 それに比べるとB面のホレス・シルバーは普通に (と言っても相当に) かっこいい。 ロリンズのテナーはその音が聴けるだけで嬉しくなれる。 なお、ベースのパーシー・ヒースは今年の 5 月に亡くなったそうだ。
さて、手元にあるLPの帯には「今や伝説となったクリスマス・イブ、 火花散るマイルスとモンクの激突が生んだ不滅のジャズ名盤!」って、 そりゃB面は関係ないぞ。 A面の表題曲にしたって、喧嘩したかどうかはさておき、 「僕がトランペットを吹くときは、バックでピアノを弾かないでね (趣意)」 というマイルスのお願いにここではモンクはちゃんと応えている。 これは同日の別セッションを収録した "Miles Davis and The Modern Jazz Giants" を聴けということか。 まぁ喧嘩云々はおいといて、ゆるりと聴いてもよろしいかと。
2005/07/28 (Thu) 01:48 | タグ: music miles | 固定リンク
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最近同世代の友人が来宅したこともあって、 久しぶりに自宅のステレオで流行らない音楽ばかり聴いた。 おっとこんなアルバムも持っていたのかと自分でも新鮮だったりする。 iPod のおかげで多少忙しかろうとも音楽を楽しめるようにはなったが、 それでも腰を落着けないとなかなか聴けないものからは遠ざかったままだ。 とりわけいろいろ面倒なアナログ盤だと、 買ったはいいけどターンテーブルに載せたことがないものさえある。
さすがにこれはもったいないと思ったりしたので、 現時点で持っているものを少し計画的に聴いてみることにする。 何から手を付けようか迷ったが、 最近特に聴けていないジャズを、 マイルス・デイビスから聞き始めてみることにした。 彼のアルバムは有名なものなら人から借りたりしてざっと は聴いていたつもりだったが、オフィシャル盤だけでも 80 枚ほどあるようだ。 探してみると手元には 10 枚くらいしかないが、 これくらいなら計画倒れにならずに聴けるだろう。
さて、古いものから聴いていくということで、まずは Birth of the Cool を CD で聴いてみる。 買ったはいいけど最初の 2 曲と 10 曲目の Israel しか聴いていないという、 もったいないアルバムの代表格みたいなものだ。 しかし、実際通して聴いてみると意外に楽しい。 吹奏楽系は実は苦手なのだけども、 ホーンアンサンブルとほどよくちりばめられたソロとの組合わせはなかなか素敵。 お勧めは ④ Venus de Milo や ⑦ Godchild、 ⑨ Rocker あたりかな。 私の持っている CD だと最後に収録されている ⑫ Darn That Dream が ケニー・ヘイグッドのボーカルものであることを 今回ようやく知ったが、これも雰囲気があって悪くない。 一方最初に目を引いた ⑩ Islael は私にとっては結局今一だった。
全体として雰囲気があって楽しく聴けたこのアルバム。 吹奏楽系、あるいは古いジャズが好きな人にはもっと好まれるのかも。 そういった印象からすると、Birth of the Cool (クールの誕生) というタイトルは商業的なものなのかもしれないが、 もっと肩の力を抜いたものの方が気構えが要らない分 いいのかなと素人ながらに思ったりする。 ただ、このアルバムをそれなりに聴いた上で、 それでもお金を出して買うかと問われれば、私は……買わないかな。 時すでに遅しだけど。 また自力でもう一度聴くこともあと数年はなさそう。うむ。
なお、このアルバムは 1949年 あるいは 1950年の録音。 マイルスは 当時 22、23 才。 ここから Kind of Blue までで 10年、 Agharta までだと 25 年もある。 少しづつ聴いていこう。
2005/07/11 (Mon) 00:15 | タグ: music miles | 固定リンク
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Return to Forever 録音の一ヶ月後、1972年3月3日の録音。 メンバーは Chick Corea、Stanley Clarke、Airto Moreira に Tony Williams、曲目も La Fiesta など RTF や Light as a Feather とかぶるものも。 しばしスペインに住んでいた Stan Getz がアメリカに戻ったのが 1972年1月。 RTF の録音後なのかな、三週間ほどこのメンツでライブをしたそうだ。 RTF や Sweet Rain およびこのアルバムに収録された曲が演奏されたらしい。 このアルバムはこの一連のライブを経て録音された。
このころの Stan Getz を私はほとんど知らないのだけど、 このアルバムではハードにバリバリ吹いている。 全体としても音が多く、RTF なんかとは印象は結構違う。 リハーサルの時点でドラムを Airto Moreira から Tony Williams に変えたそうだが、Stan Getz の趣味なのか、その差が大きいのかも。 まぁ気合いの入った Getz を聞いてみたい人にはお勧め。 他のプレイヤーの演奏も素晴らしい。 Airto Moreira のパーカッションは少々うざったい気もするけど……。
ふと、 ジャズ・ディスコグラフィー・プロジェクト を見つける。 こういうまとまったデータベースは便利なのはもちろん、 斜め読みしているだけでも楽しい。 ここのデータによれば Stan Getz と Chick Corea の共演フルアルバムは 4 枚ほどあるようだ。 また、各年でのミュージシャンの年齢が分かるのも面白い。 月まではさすがに考慮してくれないので自分で調べたが、 Captain Marvel 録音時の1972年3月、 Stan Getz は45才、 Chick Corea は30才。若い。
2005/03/24 (Thu) 15:10 | タグ: music | 固定リンク
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1960年代に米加政府によって「悲惨」な生活から「救済」されて、 政府の作った家に押し込められ、テレビばっかり見るようになってしまった エスキモー。(とライナーノートに書いてある。) その失われた習俗を音楽で再現したというのがこれ。 まぁ聴いてみてほしい。Amazonで試聴できる。 気に入ったらCDに付属のストーリーを読みながら聴くべし。 まぁ聴く奴がいれば、作る奴もいる。 こんな作品が認められる世界って素晴らしい……のか? ちなみにこの作品に対する「踊れない」というクソ素敵な批評に対しては、 このアルバムのディスコバージョン「 Discomo」まで 提供したというサービスぶり。 まじめな変態。やばい……のである。
2004/07/13 (Tue) 20:38 | タグ: music | 固定リンク